8 分で読める資金繰り総研 編集部
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SUMMARY
「取引先が倒産しそうだ」「売掛金が回収できないかもしれない」——この不安に直面したとき、多くの経営者がまず知りたいのは「倒産したら、うちの売掛金はどうなるのか?」という一点です。結論から言うと、取引先が法的に倒産した場合、売掛金は原則として全額は戻らず、数%〜ゼロに終わることが少なくありません。理由は、倒産手続が「債権者平等の原則」で動くためです。
本記事は、運営元 株式会社PROTOCOL(売掛債権・財務戦略支援)の実務知見をもとに、①倒産の種類ごとに売掛金がどう扱われるか ②回収の優先順位(配当順位) ③倒産後でも回収を試みられる手段 ④そもそも倒産リスクに備える方法までを、編集部が実務目線で整理した完全ガイドです。
取引先が倒産したら売掛金は戻る?
原則ほとんど戻りません。売掛金は順位の低い一般債権で、回収率が数%やゼロのことも珍しくないため、事前の備えが大切です。
取引先が破産などの法的倒産手続に入ると、その会社の財産(残った現金・在庫・売掛金など)は管財人が回収・換価し、すべての債権者に法律で定められた順位と割合で分配されます。これを債権者平等の原則といいます。売掛金は後述のとおり順位の低い「一般債権」にあたるため、分配(配当)の対象として残る財産がほとんどなく、結果として回収率が数%、あるいはゼロになるケースが珍しくありません。
つまり「倒産してから回収しよう」では手遅れになりやすい。重要なのは、①倒産後にできる回収手段を正しく実行すること、そして②次の取引先で同じ目に遭わないよう、与信管理と売掛保証で事前に備えることです。
倒産にも種類があるの?
破産、民事再生、会社更生、特別清算があり、売掛金の扱いが変わります。取引先がどの手続に入ったかを、まず確認します。
▶ 関連記事:売掛先が倒産したら支払い義務は?償還請求権なしの意味PROTOCOL Re Finance
ひとくちに倒産といっても、法的手続には複数の種類があり、売掛金の扱いも変わります。まずは自社の取引先がどの手続に入ったのかを確認することが初動です。
売掛金はどの順番で払われるの?
手続費用や税金、未払い給与などが先で、通常の売掛金は一般破産債権としてその後です。財産が尽きればそれ以下には配当されません。
破産手続では、債権は法律で弁済(配当)の順位が定められています。売掛金がどこに位置するかを知ると、「なぜほとんど戻らないのか」が理解できます。上から順に弁済され、財産が尽きればそれ以下には配当されません。
倒産後でも回収できる方法は?
自社の買掛金との相殺、売った商品からの優先回収、所有権留保による引き上げ、保証人や担保への請求などです。期限があるので早めに専門家へ。
配当を待つだけが回収ではありません。状況により、以下の手段で一般債権より有利に回収できる可能性があります。いずれも要件と期限があるため、早期に専門家へ相談してください。
倒産を知ったらまず何をする?
倒産の種類、管財人の連絡先、債権届出の期限を確認します。次に未回収額や契約書、相殺できる買掛金などを整理します。
倒産に備えるにはどうすればいい?
売掛保証があります。保証会社が取引先の信用を審査して枠を決め、倒産や長期未払いの時に、保証限度の範囲で代わりに支払う仕組みです。
ここまで見たとおり、倒産後の回収手段は限られ、結果も不確実です。だからこそ、未回収リスクそのものを取引前に移転しておく方法が有効です。それが売掛保証(取引信用保険)です。
売掛保証は、保証会社が取引先の信用力を審査して保証枠を設定し、取引先が倒産・長期未払いになった場合に、契約した保証限度の範囲で保証会社が代わりに支払う仕組みです。倒産時に「配当を数%待つ」のではなく、「保証会社から支払いを受ける」状態を作れるため、連鎖倒産の防止にもつながります。仕組みの詳細は売掛保証とは?仕組みと比較ポイント、与信の見極めは取引先与信審査の完全ガイドもあわせてご覧ください。
相殺や担保など条件が合えば、一部をより有利に回収できる場合があります。
要件・時期に制約があるため、早めに弁護士へ確認してください。
倒産通知が届いたら、まず手続の種類と届出期限を確認してください。
破産より回収できるとは限らず、計画内容によります。
本記事は 資金繰り総研 編集部が制作したものです。資金繰り総研は中小企業・個人事業主のファクタリング業者選びを支援するメディアで、86 社の業者を公開情報・提携データをもとに比較・評価しています。
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