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株式・エクイティ最終更新:2026.06.17・ 編集:資金繰り総研 編集部

J-KISS・新株予約権とは?シード期の調達方法

この記事の結論

  • シード期は、評価額を今は決めずに調達する手法が使われることがある。
  • J-KISSは新株予約権を使った、簡易・迅速な投資契約の通称
  • 将来のラウンドで株式に転換される。転換条件や希薄化の設計に注意。

創業まもないシード期のスタートアップが資金調達をするとき、いきなり「会社の評価額(バリュエーション)」を決めて株式を発行するのは難しいことがあります。そこで使われるのが、評価額を今は確定させずに調達する手法です。その代表が新株予約権を使ったJ-KISSと呼ばれる仕組みです。本記事では中立にやさしく整理します。手段全体の位置づけは株式・エクイティのまとめもご覧ください。

シード期の調達の難しさ

まだ実績や売上が乏しいシード期は、会社の価値を客観的に決めるのが難しい段階です。無理に評価額を決めて株式を発行すると、後で「高すぎた・安すぎた」となり、その後のラウンドに影響することもあります。こうした段階では、評価額の確定を将来に先送りしながら、まずスピード重視で資金を入れたいというニーズが生まれます。出し手の性格の違いはVC・エンジェル・CVCの違いと使い分けもあわせてご覧ください。

(イメージ)シード期は会社の評価額を今すぐ決めにくい

新株予約権とは

新株予約権は、ざっくり言えば「あらかじめ決めた条件で、将来その会社の株式を取得できる権利」です。出資の時点では株式そのものを渡さず、権利として持っておき、所定のタイミングで株式に変えるという考え方です。これにより、評価額などの細かい条件を後で確定させながら、先に資金のやりとりを進めることができます。

比較軸普通の株式発行新株予約権(J-KISS型)
評価額出資時に確定今は確定させず将来に先送り
受け取るもの株式そのもの将来株式に変わる権利
想定される場面条件が固まったラウンドスピード重視のシード期

※一般的な傾向の整理です。実際の条件は契約ごとに異なります。

J-KISSの考え方

J-KISSは、新株予約権を使った簡易・迅速な投資契約の通称として知られています。ひな形が公開されていることもあり、条件交渉や書類づくりの負担を抑えてスピーディに調達しやすいのが特徴とされます。基本的な流れは次のようなイメージです。

  • 今:評価額を確定させず、新株予約権の形で資金を受け取る。
  • 将来:次の資金調達ラウンドや一定の期限などをきっかけに、契約で決めた条件で株式に転換する。
  • ねらい:シード期のスピードを優先し、評価額の議論は条件が整う将来へ回す。

調達の流れ全体は資金調達ラウンドの流れ、評価額そのものの考え方はバリュエーションと希薄化の基礎もあわせてご覧ください。

注意したいこと

スピード重視で使いやすい一方、将来の株式転換に関わる設計を見落とすと後で影響が出ます。

  • 転換条件:どのタイミングで、どの価格・割合で株式に変わるのか。割引やキャップなどの条件設計を理解しておく。
  • 希薄化:転換後にどれだけ持分が薄まるか。複数回の調達と合わせて全体像を確認する。
  • 専門家への確認:条件設計や手続きには専門的な判断が必要。弁護士など専門家への相談を前提に進める。

自社に合う資金調達は比較・診断でも確認できます。

よくある質問

普通の株式発行と何が違いますか?
普通の株式発行は出資の時点で評価額や株価を決めて株式を渡しますが、J-KISS(新株予約権)は評価額を今は決めず、将来のラウンドで株式に転換する点が異なります。シード期に迅速に調達しやすいのが特徴です。
いつ株式になりますか?
あらかじめ定めた転換のタイミング、たとえば次の資金調達ラウンドや一定期限の到来などをきっかけに、契約で決めた条件にしたがって株式へ転換されるのが一般的です。条件は契約ごとに異なります。
個人でも使えますか?
新株予約権を発行するのは株式会社(発行体)で、出し手はエンジェル投資家など個人の場合もあります。ただし条件設計や手続きには専門的な判断が必要なため、弁護士など専門家への確認が前提です。

出典:一般的な業界情報をもとに編集部が整理(2026年6月時点)。投資の方針・条件は各投資家や状況により異なります。本記事は一般的な情報提供で、特定の投資・出資を勧誘するものではありません。当サイトは出資の勧誘・媒介を行いません(一部に広告を含む)。

資金繰り総研 編集部

一次情報・出典に基づき中立に編集。出資の勧誘・媒介は行いません(一部に広告を含む)。最終更新日・出典を明記しています。

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