セール&リースバックとは|仕組みと資金繰りでの使いどころ
この記事の結論
- 保有する資産を売却して現金化し、同じ資産をリースで使い続ける手法。
- 「所有」から「使用」へ切り替え、資金を確保しながら事業を継続できる。
- 売却益や簿価との関係、リース期間を通じた総コストには注意が必要。
手元の資金を確保する方法には、新たに借りる・前倒しで回収するといった手段のほか、「すでに保有している資産を活かす」やり方もあります。その一つがセール&リースバックです。本記事ではその基本を中立に整理します。手段全体の位置づけはリース・資産のまとめもあわせてご覧ください。
セール&リースバックとは
セール&リースバックは、自社が保有する設備や不動産などの資産をいったんリース会社に売却して現金化し、その同じ資産をリース契約で借りて、引き続き使い続ける手法です。「売却(セール)」と「借り戻し(リースバック)」を組み合わせた言葉で、資産を手放さずに使い続けながら、資金を確保できる点が特徴です。リースそのものの基本はリースとは?所有との違いで整理しています。
(イメージ)資産を売って現金化しつつ、同じ資産をリースで使い続ける
仕組み(売却して使い続ける流れ)
おおまかな流れは次のとおりです。資産の所有権はリース会社に移りますが、利用者はリース料を支払いながら、これまでどおりその資産を使い続けます。
- ① 資産を売却する:保有する設備や不動産などをリース会社に売却し、売却代金を受け取って現金化する。
- ② リース契約を結ぶ:売却した同じ資産について、リース会社とリース契約を結ぶ。
- ③ 使い続ける:毎月のリース料を支払いながら、これまでどおり資産を業務に使用する。
(イメージ)売却→リース契約→使い続ける、の流れ
資産の現金化という点では、売掛金を現金化するファクタリング ↗と目的が近い場面もありますが、対象とする資産は異なります(後述)。
どんなときに使うか
セール&リースバックは、次のような場面で検討されることがあります。
- 保有資産を資金化したいとき:使い続ける必要のある設備や不動産を手放さずに、資金を確保したい場合。
- 所有から使用へ切り替えたいとき:資産を持ち続ける負担を軽くしつつ、事業に必要な設備は引き続き使いたい場合。
- 事業を止めずに資金繰りを整えたいとき:業務に使っている資産をそのまま使いながら、手元資金の見通しを立て直したい場合。
どの調達手段が目的に合うかは、融資やファクタリングなどと並べて比較・診断で確認するのがおすすめです。
注意したいポイント
資産を活かせる便利な手法ですが、次の点には注意が必要です。
- リース期間を通じた総コスト:売却で一時的に現金は得られても、その後はリース料の支払いが続くため、総支払いの見通しを確認する。
- 売却益や簿価との関係(税務・会計):売却価格と帳簿価額(簿価)との差で損益が生じることがあり、処理は契約形態により変わる。くわしくはリースの会計・税務上の扱いを参照。
- 条件はリース会社による:対象とする資産・買取価格・リース料・契約期間などの条件はリース会社や資産の状況により異なる。
対象となる資産やリース会社のタイプはリース会社の図鑑で比較できます。
よくある質問
どんな資産が対象になりますか?
売却した後、所有権はどうなりますか?
ファクタリングとは何が違いますか?
出典:各リース会社の公開情報および一般的な業界情報をもとに編集部が整理(2026年6月時点)。料率・条件・会計処理はリース会社や契約により異なります。本記事は一般的な情報提供で、特定の契約を保証・勧誘するものではありません。当サイトは金融商品の仲介・勧誘を行いません(一部に広告を含む)。